ナンテンの生垣|オタフクナンテンを含む育て方と剪定

ナンテンの生垣とオタフクナンテンの育て方を解説する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が公開されている情報・公的機関の情報・読者の声を調べて独自に執筆しています。記事内で紹介するサービスの一部にはアフィリエイト広告を含みます。

『庭の境目に、ナンテンを並べて植えてみたい』と考えている方もいますよね。

ナンテンは昔から庭に植えられてきた身近な木ですが、ほかの生垣の木とは整え方が少し違います。

結論から言うと、ナンテンの生垣は、刈り込みで面をそろえるのではなく、古い幹を根元から切って株を若返らせながら保つ仕切りです。低く赤い葉の縁取りにしたいなら、オタフクナンテンという選び方もあります。

この記事を読むと、ナンテンとオタフクナンテンの違い、1年の手入れの流れ、植える場所の考え方が分かります。

目次

ナンテンの生垣ってどんな木?

先に結論

ナンテン(南天)は、メギ科の常緑低木です。初夏に白い花が咲き、冬に赤い実がつきます。幹を株立ちで伸ばす木なので、生垣にする時も「幹を間引いて整える」のが基本です。

生垣(いけがき)は、木を列に植えて仕立てた垣根のことです。生垣そのものの基本は生垣とは?読み方・塀との違いと役割で紹介しています。

株立ちとは、根元から何本もの幹が立ち上がる育ち方のことです。ナンテンは1本の幹から枝を広げるのではなく、株元から幹を増やしていくんです。

『ほかの生垣みたいに、ばさっと刈ればいいのでは?』と思いますよね。ただ、ナンテンは刈り込みばさみで面にそろえる木ではないので、ここが最初の大事なポイントです。

ナンテンの生垣の、株元から立ち上がる幹と冬の赤い実を近くから写した写真

生垣にした時のよさと、気をつけたいこと

くらべる点よさ気をつけたいこと
一年の見た目常緑で、初夏の白い花と冬の赤い実を楽しめる実を楽しむなら、花の時期に切りすぎない
育ち方株立ちで、すっきりした姿になりやすい面でびっしり隠す生垣とは仕立て方が違う
手入れ古い幹を根元から切る間引きが中心刈り込みばさみで表面をそろえる形には向かない
高さ高くなった幹を根元から切って抑えられる放っておくと幹が伸び、背が高くなる

ナンテンとオタフクナンテン、どちらを選ぶ?

先に結論

冬の赤い実を楽しみたいならナンテン、背の低い赤い葉の縁取りにしたいならオタフクナンテン、と考えると選びやすいです。

『オタフクナンテンもナンテンの仲間でしょ?何が違うの?』と迷う方は実は多いんです。オタフクナンテンは、背が低くまとまるナンテンの品種です。

くらべる点ナンテンオタフクナンテン
背の高さ幹が伸びて背が高くなる背が低くまとまる
実冬に赤い実がつく実はほとんどつけない
葉の色常緑の緑秋冬に葉が赤く色づく
向く使い方境目の仕切り・庭の彩り低い生垣・花壇や通路の縁取り
手入れ古い幹・高い幹を根元から切る低くまとまるので手間は少なめ

オタフクナンテンの生垣は、腰より低い仕切りや縁取りに向いています。低い生垣の考え方は低い生垣|腰の高さで仕切る木と仕立て方で紹介しています。

ナンテンを選ぶとよい人
  • 冬に赤い実を楽しみたい
  • ある程度の高さの仕切りがほしい
  • 株立ちのすっきりした姿が好み
オタフクナンテンを選ぶとよい人
  • 背の低い縁取りにしたい
  • 秋冬の赤い葉を楽しみたい
  • 実が落ちる片付けを減らしたい

赤い葉を楽しめるほかの木は赤い葉の生垣|新芽や葉が赤い木と楽しみ方でまとめています。

1年の手入れカレンダー:いつ何をする?

先に結論

ナンテンの手入れは、古い幹や高くなった幹を根元から切る「間引き」が中心です。実を楽しみたい場合は、花や実のある時期に切りすぎないことが大切です。

『いつ切ればいいのか分からない』という方も多いはずです。まずは1年の流れをざっくりつかんでおきましょう。

ナンテンの生垣の1年の手入れを、白い花・赤い実・オタフクナンテンの葉色・間引きの時期に分けて示したカレンダーの図解
時期の目安木の様子やること
初夏(6月が目安)白い花が咲く花を楽しむ。実がほしいなら花の枝は残す
夏〜秋実がふくらみ始めるはみ出した幹がないか見ておく
秋冬オタフクナンテンの葉が赤く色づく葉の色を楽しむ
冬ナンテンに赤い実がつく実を楽しむ。古い幹の目星をつけておく
一年を通して幹が道路や隣地に傾く傾いた幹を根元から切る

月は地域や年で前後するので、木の様子を見ながら進めてみてください。

間引き剪定の流れ
  1. 株元を見て、古くなった幹や高くなりすぎた幹を見つける
  2. その幹を根元から切る
  3. 残った幹の高さがそろいすぎないよう、バランスを見る
  4. 混み合った所の幹を少し減らし、株元に光と風を通す
  5. 切った幹をまとめて片付ける

古い幹を根元から切ると、株元から新しい幹が出て、全体が若返ります。高さを抑えたい時も、幹の途中で切るより、高い幹ごと根元から外すのがナンテンらしい整え方です。

よくある失敗

見た目をそろえようとして、刈り込みばさみで全部の幹の先を同じ高さに切ってしまうことがあります。幹の先だけ切ると、形が乱れたり、花や実を楽しみにくくなったりします。

ナンテンを生垣に植える時のポイント

『何本くらい、どのくらいの間をあけて植えればいい?』と気になりますよね。苗の間隔は、樹種・苗の大きさ・仕上がりの高さで変わるので、購入先や施工業者に確かめておきましょう。

ナンテンは株立ちで幹が増えていく木です。植える時から、株同士が混み合いすぎないかをイメージしておくと、あとの間引きが楽になります。

植え付けから根づくまで
  1. 実を楽しむナンテンか、低いオタフクナンテンかを決める
  2. 苗の間隔を、購入先や施工業者に確かめる
  3. 植えたらたっぷり水をやる
  4. 列に植える時は、竹などで列をつなぐように支柱を立てる
  5. 根づくまで、土が乾いたら水やりを続ける

常緑樹の植え付けは、春の新芽が動く前後や、秋の気温が穏やかな時期が向くと一般に言われています。

隣や道路に幹が傾いた時

株立ちの幹が隣地や道路のほうへ傾くこともあります。民法では令和5年4月1日から越境した枝の切り取りのルールが変わっているので、お互いさまの気持ちで早めに根元から整えておきましょう。くわしくは生垣の枝が隣に越境したら|民法のルールと剪定の相談で紹介しています。

向く場所・向かない場所の判断表

先に結論

ナンテンは、すき間なく面で隠す目隠しより、庭の境目をやわらかく仕切ったり、季節の色を添えたりする使い方に向く木です。

『うちの庭のあの場所に向いているかな』と気になりますよね。場所ごとの考え方を表にまとめておきます。

場所・目的ナンテンの考え方ひと工夫
庭の境目をやわらかく仕切りたい向く株立ちの姿を生かす
花壇や通路の低い縁取りオタフクナンテンが向く秋冬の赤い葉も楽しめる
道路からの視線を面で隠したいほかの木も比べたい刈り込みに強い木と組み合わせる
冬の赤い実を楽しみたいナンテンが向く花の時期に切りすぎない
和の雰囲気の庭合わせやすい和の庭の生垣と組み合わせる
寒さの厳しい地域確認が必要購入先に地域で育つか聞いてみる

和の庭に合う生垣全体の考え方は和風の生垣|和の庭に合う木と刈り込みの形で紹介しています。

例えば「道路に面した10mほどの生垣がある2階建ての家」なら、道路側の目隠しは刈り込みに強い木にして、玄関まわりの縁取りだけオタフクナンテンにする、という分け方もできます。数字は場面の例で、目安ではありません。

ナンテンの生垣が合う人
  • 刈り込みより、年に数回の間引きで整えたい
  • 初夏の白い花や冬の赤い実を楽しみたい
  • 低い縁取りには、オタフクナンテンの赤い葉を使いたい
  • すき間なく隠すより、やわらかい仕切りでよい

よくある相談:どの南天を植える?赤い葉の低い生垣の正体は?

先に結論

ナンテンの生垣でよく見かける相談は、どんなナンテンを植えればいいか、一年中赤い葉の低い生垣の木は何か、常緑の低い縁取りに何を植えるか、の3つです。

ここでは、知恵袋で多く読まれている相談を、内容を要約して紹介します。

相談1:庭に南天を植えたいけれど、どれを選べばいい?

庭にナンテンを植えたいが、どういうナンテンを選べばいいか分からない、という相談です。

『売り場にいろいろ並んでいて、違いが分からない』と迷いますよね。まずは、実を楽しみたいのか、低い葉の色を楽しみたいのかを決めてみてください。

実がほしいならナンテン、背の低い赤い葉ならオタフクナンテンが候補です。購入先には、こんなふうに伝えると話が早いですよ。

「庭の境目に並べたいので、生垣にする前提で選びたいです」
「低い縁取りにしたいので、背が低くまとまる品種はありますか」

相談2:一年中、紅葉のような赤い葉の低い生垣は何の木?

散歩道や公園で、季節外れに赤い葉の低い生垣を見かけた、何の木か知りたい、という相談です。

秋冬に葉が赤く色づく低い木なら、オタフクナンテンの可能性があります。ただ、赤い葉の木はほかにもあるので、葉の形や木の高さも見て確かめてみてください。

『同じ木を、うちの庭にも植えたい』と思った時は、見かけた生垣の写真を撮って購入先で見てもらうのが確実です。季節によって葉の色が変わる木もあるので、いつ見かけたかも一緒に伝えておくと話が早いですよ。

相談3:洋風の家の花壇に、常緑の低い木を植えたい

新築の洋風住宅の花壇に、グランドカバーのような常緑の低木を植えたい、という相談の中でオタフクナンテンが候補に挙がっています。

『洋風の家にナンテンは合うの?』と思うかもしれませんね。オタフクナンテンは背が低くまとまり、秋冬の赤い葉が彩りになるので、縁取りとして使われることがあります。

庭全体の雰囲気と合うかは、ほかの植栽や外壁の色と並べて見てみると判断しやすいです。

手に負えない時の頼り先

先に結論

ナンテンは低い木ですが、株が混み合って幹の見分けがつかない時や、ほかの高い生垣と一緒に整えたい時は、業者に頼むのも手です。

『どの幹を切っていいのか分からなくて、そのままになっている』ということもありますよね。古い幹が増えるほど、株の中は混み合っていきます。

業者に相談したほうがいいサイン
  • 株が混み合い、古い幹と新しい幹の見分けがつかない
  • 幹が高く伸びて、手の届かない所がある
  • ほかの高い生垣と一緒に整えたい
  • 道路や隣地に幹が大きく傾いている

高い所の作業は、脚立からの転落の危険があります。手の届く高さまでは自分で、高い所は業者に、と分けて考えると安心です。

生垣が高くなって手に負えない時や、長い生垣の刈り込みが大変な時は、剪定をまとめて相談できる窓口もあります。

剪定110番

伸びすぎた生垣の剪定・刈り込みを、プロに頼む

庭木の剪定・伐採・抜根・草刈りを、全国の加盟業者に頼める窓口です。24時間365日受け付けていて、現地調査・見積もりは無料。見積もりを見てから頼むかどうか決められます。

見積もり無料生垣の剪定を無料で見積もる

作業内容や費用は木の高さ・本数・作業環境によって異なります。最新の情報は公式サイトで確認してください。

よくある質問

ナンテンの生垣は刈り込みばさみで刈ってもいいですか?

ナンテンは幹を株立ちで伸ばす木なので、刈り込みばさみで面にそろえるより、古い幹や高い幹を根元から切る間引きが基本です。

オタフクナンテンの生垣に実はつきますか?

オタフクナンテンは実をほとんどつけない品種です。そのかわり、秋冬に葉が赤く色づきます。

ナンテンの高さを抑えたい時はどうすればいいですか?

高くなった幹を根元から切って外します。幹の途中で切るより、株全体の形が整いやすいです。

ナンテンの花はいつ咲きますか?

初夏(6月が目安)に白い花が咲き、冬に赤い実がつきます。月は地域や年で前後します。

ナンテンの生垣で目隠しはできますか?

ナンテンは株立ちの木なので、すき間なく面で隠す生垣とは仕立て方が違います。しっかり隠したい場所は、刈り込みに強い木と組み合わせると考えやすいです。

まとめ

この記事の要点
  • ナンテンの生垣は、初夏の白い花と冬の赤い実を楽しめる常緑の仕切り
  • 剪定は、古い幹や高い幹を根元から切る間引きが基本
  • オタフクナンテンは背が低く、実はほとんどつけず、秋冬に葉が赤くなる
  • 面で隠す目隠しより、やわらかい仕切りや縁取りに向く
  • 混み合った株や高い所は、無理をせず業者に相談する

似た名前の木が気になる方はヒイラギナンテンの生垣|日陰に強い黄色い花の低木、ほかの生垣の木と比べたい方は生垣におすすめの木|目的別の選び方と樹種の早見表もあわせて読んでみてください。

生垣ドットコム

生垣ドットコム 編集部

生垣(いけがき)の意味・役割から、目的別の木の選び方、トキワマンサク・マサキ・イヌマキなど樹種ごとの特徴、剪定の時期とやり方、植え方・費用・助成金の考え方までを、庭や道路沿いで迷わないように整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次