ムベの生垣|つるで作る緑の仕切りと秋の実の楽しみ方

つるで作るムベの生垣と秋の実の楽しみ方を紹介する記事のアイキャッチ

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『フェンスに緑を絡めたい。ムベってどうなんだろう?』と気になっている方もいますよね。

近所の生垣で、ゴツゴツした赤紫の実を見かけて名前を調べた、という方も多いはずです。

結論から言うと、ムベの生垣は、フェンスや棚に常緑のつるを絡めて作る緑の仕切りです。刈り込んで形を作る木の生垣とは育て方が違うので、その違いを知ってから植えるのがコツです。

この記事を読むと、ムベの特徴と向く場所、1年の手入れの流れ、似たつる植物との選び分けが分かります。

目次

ムベの生垣ってどんな植物?

先に結論

ムベ(郁子)はアケビ科の常緑のつる植物です。自分では立たないので、フェンスや棚に絡めて緑の仕切りにします。春に花が咲き、秋には赤紫の実がなります。

生垣(いけがき)は、木を列に植えて仕立てた垣根のことです。基本は生垣とは?読み方・塀との違いと役割で紹介しています。

ムベは、木を列に植えて刈り込む一般的な生垣とは少し違います。フェンスという「骨組み」に、つるを絡めて緑の面を作るイメージなんです。

『アケビの仲間なら冬は葉が落ちるのでは?』と思う方もいますよね。ムベは常緑なので、冬も緑が残るのがよいところです。

赤紫の実がなったムベのつるがフェンスに絡んだ様子を近くから写した写真

ムベの生垣のよさと、気をつけたいこと

くらべる点ムベの生垣のよさ気をつけたいこと
葉常緑で冬も緑が残る絡ませるフェンスや棚が要る
花春(4〜5月が目安)に咲く花の時期は地域や年で前後する
実秋に赤紫の実がなり、食べられる実を楽しむなら置き場所を考える
形細い場所でも緑の面を作れる刈り込みで形を作る木とは手入れが違う

アケビとの違いは「実が割れない」こと

ムベとよく比べられるのが、同じアケビ科のアケビです。

アケビの実は熟すと割れますが、ムベの実は熟しても割れません。ここが見分けるポイントとしてよく挙げられます。

実は食べられるので、昔から庭先で親しまれてきた植物でもあります。とはいえ、ほかの植物の実と見分けがつかない時は、口に入れないでおきましょう。

ムベの生垣が向く場所・向かない場所

先に結論

ムベの生垣は、フェンスや棚がある場所、幅をとれない細い境界に向きます。フェンスがなく、木だけで仕切りを作りたい場所には向きません。

つる植物は、絡まる相手があってこそ形になります。次の表に、植えたい場所を当てはめてみてください。

場所の条件向き不向き理由と考え方
メッシュフェンスがある境界向くつるを絡めて緑の面にしやすい
幅をとれない細い植え場所向く横に広がる木より場所をとりにくい
棚やアーチがある庭向く実が下がる姿も楽しめる
フェンスのない境界向かない骨組みを先に用意する必要がある
ブロック塀だけの場所条件しだい絡める支えを別に付けるか考える
道路に面したフェンス条件しだい道路側へ出たつるをこまめに切る

例えばこんな場面なら

例えば「道路に面したメッシュフェンスが続く家の場合」なら、ムベで緑の目隠しを作る考え方ができます。道路側に出たつるを切れるよう、外からも手が届くかを見ておきましょう。

例えば「隣家との間が狭く、木を植える幅がない場合」なら、つるでフェンスを覆う方法が合います。木の生垣のように横へ張り出しにくいのは助かりますよね。

例えば「庭の一角に棚を作って、実のなる景色を楽しみたい場合」なら、ムベは楽しい選択肢です。秋に赤紫の実が下がる様子は、生垣とはまた違った眺めになります。

ただ、棚の上のつるは高い位置になりがちです。手入れの時に脚立が必要な高さにしないことも、最初に考えておきましょう。

ムベの生垣が合う人
  • すでにフェンスや棚がある
  • 植える幅をあまりとれない
  • 冬も緑の仕切りを残したい
  • 秋の実も楽しみたい

1年の手入れカレンダー:花・実・つるの整理

先に結論

ムベは、春に花、秋に実を楽しみ、伸びすぎたつるを整えながら育てます。花木の一般的な考え方として、花が終わったあとにつるを整えると、翌年の花を減らしにくいとされます。

『つる植物って、いつ何をすればいいの?』と迷いますよね。ムベの場合、大事なのは「伸びたつるを誘引(ゆういん。つるを支えに沿わせて留めること)する」ことです。

月の目安は地域や年で前後します。木の様子を見ながら、次の表を参考にしてみてください。

ムベの生垣の1年の流れを、春の花・花後のつる整理・夏の誘引・秋の実・冬の見回りの順に並べたカレンダーの図解
時期の目安ムベの様子やること
春(4〜5月)花が咲く花を楽しむ・つるの伸びを見る
花のあとつるが伸びはじめる伸びすぎたつるを整理する
夏つるがよく伸びるフェンスに沿わせて留める
秋赤紫の実がなる実を楽しむ・道路側のつるを整える
冬常緑で葉が残る枯れたつるや絡まりを見ておく

つるを整える時の手順

つるの整理と誘引の進め方
  1. 枯れたつる・細く弱いつるを付け根から切る
  2. からまり合ったつるをほどき、重なりを減らす
  3. 伸びたつるを横向きに倒し、フェンスに沿わせる
  4. ひもで軽く留める(きつく縛らない)
  5. 道路や隣地へ出たつるを切りそろえる

つるを上へ上へと伸ばすと、下の方がすかすかになりやすいです。横に倒しながら留めていくと、フェンスの面を均一に覆いやすくなります。

よくある失敗

つるを放っておくと、フェンスの上でからまって塊になり、下の方には葉がない、という姿になりがちです。伸びた時期にこまめに誘引しておくのが、いちばんの近道です。

秋の実を楽しむ時のこと

ムベの実は熟しても割れないので、色づいた姿を長く眺められます。食べられる実なので、熟したものを収穫して楽しむこともできます。

『子どもが庭の実を口に入れないか心配』という方もいますよね。ムベの実は食べられますが、庭にほかの実のなる木があるなら、見分けがつかないものは口に入れないよう声をかけておくと安心です。

道路に面したフェンスの場合、実が歩道側に下がることもあります。通る人のじゃまにならないよう、道路側のつるは秋にも整えておきましょう。

つるの生垣はどれを選ぶ?似た植物との比べ方

先に結論

フェンスに絡めるつる植物は、ムベのほかにテイカカズラ、スイカズラ、ジャスミンなどがあります。実を楽しみたいならムベ、香りの花を楽しみたいならほかのつるも候補です。

『つるならどれでも同じでは?』と思いますよね。ただ、花・香り・広がり方はそれぞれ違うんです。

くらべる点ムベテイカカズラスイカズラ
葉常緑常緑半常緑
花春(4〜5月が目安)初夏(5〜6月が目安)・白い香りの花初夏(5〜7月が目安)・白から黄色に変わる香りの花
実秋に赤紫の実(食べられる)主役ではない主役ではない
気をつけたいこと誘引をこまめに切り口の白い汁でかぶれることがある生育が旺盛で広がりやすい

テイカカズラは日陰にも耐え、日本に自生するつるです。詳しくはテイカカズラの生垣|フェンスに絡める常緑のつるで紹介しています。

スイカズラは香りの花が魅力ですが、広がりやすいのでこまめに切る手間がかかります。スイカズラの生垣|フェンスに絡める香りの花も比べてみてください。

春の香りを重視するなら、ハゴロモジャスミンも候補になります。ジャスミンの生垣|ハゴロモジャスミン・スタージャスミンの違いで違いを紹介しています。

ムベを選ぶと楽しいこと
  • 秋に赤紫の実がなる
  • 常緑で冬も緑が残る
  • 実が割れない姿が珍しい
ほかのつるが向くこと
  • 花の香りを主役にしたい
  • 日陰の多いフェンスを覆いたい
  • 白い花で明るく見せたい

よくある相談:名前・実・フェンス越しの植木

先に結論

ムベでよくある相談は、「生垣で見かけた実の名前」「いただいた実の楽しみ方」「フェンスに絡めて目隠しにしたい」の3つです。性質を知っておくと答えが見えやすくなります。

ここでは、知恵袋で多く読まれている相談を要約して紹介します。

相談1:生垣で見かけた、ゴツゴツした実の名前を知りたい

フェンスの生垣で、秋に赤紫のゴツゴツした実がなっているのを見かけ、名前が知りたいという相談です。

『アケビに似ているけれど、割れていない…』と首をかしげますよね。

フェンスに絡んだ常緑のつるで、秋に赤紫の実がなり、熟しても割れないなら、ムベの可能性があります。毎年たくさん実がなる生垣として、近所で目に留まることも多い植物です。

相談2:いただいたムベの実、懐かしいけれど食べにくい

近所の方からムベの実をもらい、特別おいしいわけではないけれど懐かしかった、という相談です。

ムベの実は食べられます。庭先で実る姿を、昔なつかしく感じる方も多いんです。

自分の家の生垣で育てれば、秋に実る様子を毎年楽しめます。実を楽しみたい方には、ほかの生垣にはないよさですよね。

相談3:道路に面したフェンス越しに、緑を植えたい

道路に面したフェンス沿いに植木を植えたいけれど、何を選べばいいか迷っている、という相談です。

『木を植える幅がないけれど、目隠しはほしい』という方は多いはずです。

フェンスがあるなら、ムベのようなつるを絡める方法も考えられます。一方で、刈り込んで高さをそろえたいなら、木の生垣も比べてみてください。

こんな希望なら考え方
幅をとらずに緑の目隠しがほしいムベなどのつるをフェンスに絡める
花の咲く低い仕切りにしたい低木の花木も比べる
高さをきっちりそろえたい刈り込みに強い木の生垣を比べる

目隠しの考え方は目隠しの生垣|高さ・密度で選ぶ木とつくり方で紹介しています。

植える前のチェックと、手に負えない時の頼り先

先に結論

ムベの生垣は、つるを絡めるフェンスや棚が先に必要です。つるが伸び放題になってからまった時は、無理をせず剪定の相談も考えましょう。

『植えてからフェンスを考えればいいかな』と思う方もいますよね。ただ、つるは伸びる先がないと地面をはったり、ほかの木に絡んだりしてしまいます。

植える前に確かめること
  • つるを絡めるフェンスや棚があるか
  • そのフェンスがつるの重さに耐えられそうか
  • 道路側・隣地側にも手が届くか
  • 一日のうち日が当たる時間があるか
  • 苗の数や間隔を購入先に確かめたか

苗の間隔は、苗の大きさや覆いたいフェンスの長さで変わります。購入先や施工業者に確かめておきましょう。

絡めるフェンスの考え方

つるが絡みやすいのは、すき間のあるメッシュフェンスや、格子状のトレリスです。つるの先がつかまる場所が多いほど、面を作りやすくなります。

一方、板を並べた目隠しフェンスやブロック塀は、つるがつかまる場所がありません。その場合は、ワイヤーやネットを張って支えを足す方法が考えられます。

「ブロック塀を撤去して、フェンスとつるの緑に切り替えたい」というように、外構から見直したい時は、外構工事の業者に相談しながら進めるとスムーズです。

植えたあとは、根づくまで水やりを続けます。最初のつるは支えに軽く留めて、伸びる方向を教えてあげてください。

ほかの生垣の木とも比べたい方は生垣におすすめの木|目的別の選び方と樹種の早見表が参考になります。

高い所のつるは無理をしない

フェンスの上や棚の上のつるを切る時に、脚立に乗るのは転落の危険があります。手の届く高さまでにして、高い所は業者に頼むのが安心です。

フェンスいっぱいにつるがからまって手に負えない時や、長い生垣の手入れが大変な時は、剪定をまとめて相談できる窓口もあります。

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よくある質問

ムベの生垣は冬も緑が残りますか?

ムベは常緑のつる植物なので、冬も葉が残ります。フェンスに絡めれば、一年を通して緑の仕切りになります。

ムベの花と実の時期はいつですか?

花は春(4〜5月が目安)に咲き、秋に赤紫の実がなります。地域や年で前後します。

ムベとアケビの違いは何ですか?

どちらもアケビ科ですが、ムベは常緑で、実が熟しても割れません。アケビの実は熟すと割れます。

ムベはフェンスがなくても生垣になりますか?

ムベはつるなので、自分では立ちません。フェンスや棚など、絡める支えを用意してから植えましょう。

まとめ

この記事の要点
  • ムベはアケビ科の常緑のつるで、フェンスや棚に絡めて緑の仕切りにする
  • 春に花、秋に赤紫の実がなり、実は熟しても割れない
  • 向くのはフェンスのある細い境界、向かないのは支えのない場所
  • 手入れの中心は、伸びたつるの整理と横向きの誘引
  • 香りの花を楽しみたいなら、テイカカズラやスイカズラも比べる
生垣ドットコム

生垣ドットコム 編集部

生垣(いけがき)の意味・役割から、目的別の木の選び方、トキワマンサク・マサキ・イヌマキなど樹種ごとの特徴、剪定の時期とやり方、植え方・費用・助成金の考え方までを、庭や道路沿いで迷わないように整理している情報サイトです。 公式サイト

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