カクレミノの生垣|日陰に強い常緑樹の特徴と育て方

日陰に強いカクレミノの生垣の特徴と育て方を解説する記事のアイキャッチ

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『家の北側や建物の陰で、どの木もうまく育たない』と悩んでいる方も多いですよね。

日当たりが悪い場所の生垣は、木選びでつまずきやすい所です。

結論から言うと、カクレミノの生垣は、日陰に強く、光沢のある葉で一年中緑を保てる常緑の生垣です。成長はゆっくりめなので、密になるまでは気長に育てるつもりでいると付き合いやすい木です。

この記事を読むと、カクレミノの特徴と向く場所、日陰の生垣でほかの木とどう選び分けるか、よくある悩みへの考え方が分かります。

目次

カクレミノの生垣ってどんな木?

先に結論

カクレミノ(隠蓑)は、ウコギ科の常緑樹です。日陰に強く、つやのある葉で、建物の陰になりやすい場所の生垣や目隠しの候補になります。

生垣(いけがき)は、木を列に植えて刈り込みで仕立てた垣根のことです。生垣そのものの基本は生垣とは?読み方・塀との違いと役割で紹介しています。

カクレミノには、育つにつれて葉の形が変わるという、ちょっとおもしろい性質があります。若い木の葉は3〜5つに裂け、成長すると裂けない葉になるんです。

『買った時と葉の形が違ってきた。別の木だった?』と驚く方もいるかもしれませんね。それは木が育ってきたしるしなので、心配しなくて大丈夫です。

カクレミノの生垣の、3〜5つに裂けた若い葉と裂けていない葉が混じる様子を近くから写した写真

生垣にした時のよさと、気をつけたいこと

くらべる点よさ気をつけたいこと
日当たり日陰に強い暗さの程度で育ち方は変わることがある
葉光沢のある葉で、日陰でも明るく見える育つと葉の形が変わる
一年の見た目常緑で冬も葉が残る落ち葉の掃除はある
成長ゆっくりめで形を保ちやすい密になるまで時間がかかる

日陰の程度で考える:カクレミノの生垣が向く場所

先に結論

「日陰」といっても、半日だけ陰になる場所と、一日中ほとんど日が当たらない場所では条件が違います。カクレミノは日陰に強い木ですが、植える場所の明るさを先に見ておくと失敗が減ります。

『うちの庭は、どのくらいの日陰なんだろう』と考えたことはありますか?まずは、植えたい場所を一日の中で何度か見てみてください。

日陰の程度を、半日陰・建物の北側・一日中暗い場所に分け、カクレミノの生垣の向き不向きを示した図解
場所の様子カクレミノの考え方ひと工夫
午前か午後だけ日が当たる向く日の当たる側と陰の側で育ち方の差を見る
建物の北側で、明るい日陰向く光沢のある葉で明るく見える
隣に家が建ち、急に陰になった向く今ある木と植え替えるかも考える
一日中ほとんど日が当たらない確認が必要場所の様子を伝えて購入先に相談する
強い日差しが一日中当たるほかの木も比べたい日なたに強い木も候補にする

例えば「道路に面した10mほどの生垣がある2階建ての家の北側の場合」なら、道路側は明るく、家側は陰になることもあります。同じ生垣でも、両側の明るさが違う点を意識しておきましょう。

日当たりの悪い場所に向く木を広く知りたい方は日陰の生垣|日当たりが悪い場所に向く木で紹介しています。

日陰の生垣の木と、どう選び分ける?

日陰に強い木としては、アオキやサルココッカもよく名前が挙がります。

くらべる点カクレミノアオキサルココッカ
日陰強い強い代表格強い
葉光沢があり、育つと形が変わる大きく、斑入りの品種が多い低くまとまる
楽しみ葉の形の変化冬の赤い実(雌株)冬〜早春の香る白い小花
剪定成長がゆっくりめで形を保ちやすい枝を付け根から間引く成長はゆっくり
向く高さ目隠しの生垣低木の仕切り低い縁取り

例えば、目線の高さを隠したいならカクレミノ、低めの仕切りで実も楽しみたいならアオキ、足元を緑で飾りたいならサルココッカ、という考え方がしやすいです。

アオキはアオキの生垣|日陰に強い常緑樹の特徴、サルココッカはサルココッカの生垣|日陰で育つ低い常緑樹で紹介しています。

カクレミノの生垣が合う人
  • 家の北側や建物の陰に、緑の仕切りがほしい
  • 冬も緑の残る生垣にしたい
  • 密になるまで、気長に育てられる
  • 葉の形が変わっていく様子も楽しめる

手入れの流れと植える時のポイント

先に結論

カクレミノは成長がゆっくりめなので、伸びた分を整える軽い手入れが中心です。植えた直後の水やりと支柱で、その後の育ち方が変わります。

『日陰の木は、手入れも特別なの?』と気になりますよね。基本は、ほかの常緑の生垣と同じ流れで大丈夫です。

季節の目安木の様子やること
春新しい葉が出る伸び方とはみ出しを見ておく
伸びが落ち着いた頃枝が面から飛び出す飛び出した枝を整える
一年を通して道路や隣地へ枝が出るはみ出した枝を切る
冬常緑の葉が残る枯れ枝や混み合った枝を見ておく

月は地域や年で前後するので、木の様子を見ながら進めてみてください。

植え付けから根づくまで
  1. 植えたい場所の明るさを、一日の中で何度か見ておく
  2. 苗の間隔を、購入先や施工業者に確かめる
  3. 植えたらたっぷり水をやる
  4. 竹などで列をつなぐように支柱を立てる
  5. 根づくまで、土が乾いたら水やりを続ける

常緑樹の植え付けは、春の新芽が動く前後や、秋の気温が穏やかな時期が向くと一般に言われています。苗の間隔は、樹種・苗の大きさ・仕上がりの高さで変わります。

電動バリカン(ヘッジトリマー)を使う時は、取扱説明書に従い、手袋と保護めがねを使いましょう。

隣地や道路にはみ出した枝のこと

建物の陰の生垣は、隣家との境界に近いことが多いですよね。枝が境界を越えると、お互いに気になるものです。

民法では、令和5年4月1日から、越境した枝の切り取りのルールが変わりました。催告しても相当の期間内に切ってもらえない時などは、越境された側が自ら切り取れるようになっています。

「相当の期間」は、基本的には2週間程度と自治体の案内で説明されています。くわしくは生垣の枝が隣に越境したら|民法のルールと剪定の相談で紹介しているので、お互いさまの気持ちで早めに整えておきましょう。

よくある失敗

早く目隠しにしたくて、植えた直後から高さを伸ばそうとすることがあります。カクレミノは成長がゆっくりめなので、密になるまでの間はほかの仕切りと組み合わせる考え方もあります。

よくある相談:日陰の庭・急に陰になった・狭い境界

先に結論

カクレミノが候補に挙がる相談は、日陰の庭に何を植えるか、隣に家が建って陰になった、狭い境界に縦に伸びる木がほしい、の3つが多いです。どれも、場所の明るさと広さを先に確かめることが出発点です。

ここでは、知恵袋で多く読まれている相談を、内容を要約して紹介します。

相談1:まったく日が当たらない庭に、何を植えればいい?

庭にまったく日の当たらない所があり、隣家との間に植える木を探している、という相談です。

『日陰に強いと言われる木を植えたのに、元気がなかったらどうしよう』と不安になりますよね。日陰に強い木でも、暗さの程度で育ち方は変わることがあります。

植える前に、購入先にはこんなふうに伝えてみてください。

「建物の北側で、日がほとんど当たらない場所です」
「冬も緑を残したいので、日陰に強い常緑の木を探しています」

相談2:隣に家が建ち、今の生垣が日陰になってしまった

隣に家が建ったせいで日陰になり、今までの生垣の木が弱ってきたので、植え替える木を選びたい、という相談です。

『前は元気だったのに』とがっかりしますよね。日当たりが変わると、今までの木が合わなくなることもあります。

日陰に強いカクレミノは、植え替えの候補の一つになります。今ある木を抜く作業は大がかりになりやすいので、撤去や抜根は生垣の撤去・植え替え|抜根の考え方と頼み方も参考にしてみてください。

相談3:隣との境界が狭いので、縦に伸びる木を植えたい

隣家との境界から家までの幅が狭く、横に広がりにくく縦に伸びる木を探している、という相談です。

『狭いから、幅をとらない木じゃないと』という悩みですよね。狭い場所では、両側から刈り込めるかどうかも大事なポイントになります。

境界ぎりぎりに植えると、隣地側を刈る時にお隣の敷地に入らせてもらうことになりがちです。境界から少し内側に植えておくと、お互いに気が楽ですよ。

カクレミノは成長がゆっくりめなので、幅を保ちやすい面があります。ただ、木の性質だけで決めず、刈るための場所があるかも一緒に見ておきましょう。

相談4:葉があまり落ちず、虫もつかない木はある?

落葉樹ではなく、葉があまり落ちず、虫もつかない庭木を探している、という相談の中でカクレミノが候補に挙がっています。

『掃除も虫の心配も少ない木がいい』という気持ちはよく分かります。カクレミノは常緑樹なので、冬に葉が一度に落ちることはありません。

ただ、常緑樹でも古い葉は少しずつ落ちますし、虫がまったくつかない木はない、と考えておくのが現実的です。手間の少ない生垣の考え方は手間のかからない生垣|育てやすい木の条件と選び方でも紹介しています。

相談5:長い生垣の一部だけが、軒下で日陰になっている

家の北側の長い生垣のうち、一部がテラスの軒下になって日が当たらず、そこだけ木が育たない、という相談です。

『同じ生垣なのに、そこだけ弱ってしまう』のは、日当たりの差が原因のこともあります。生垣を全部同じ木でそろえる必要はありません。

場所ごとに木を分ける考え方

日の当たる部分は今の木のまま、陰になる部分だけカクレミノのような日陰に強い木にする、という分け方もできます。葉の色や形が違うので、区切りのよい所で切り替えると見た目がまとまりやすいです。

手に負えない時の頼り先

先に結論

日陰の生垣は、建物と境界にはさまれた狭い場所にあることが多く、作業がしにくくなりがちです。高い所や狭くて刈りにくい所は、無理をせず業者に頼むのも手です。

『脚立を置く場所もないくらい狭い』ということもありますよね。高い所の刈り込みは、脚立からの転落の危険があります。

業者に相談したほうがいいサイン
  • 手の届かない高さまで伸びている
  • 建物と境界にはさまれ、刈るための足場がとれない
  • 日陰で弱った木を、植え替えたい
  • 道路や隣地に枝が大きくはみ出している

一年中緑を保つ木全体の考え方は常緑の生垣|一年中緑を保つ木の選び方で紹介しています。

生垣が高くなって手に負えない時や、長い生垣の刈り込みが大変な時は、剪定をまとめて相談できる窓口もあります。

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よくある質問

カクレミノの生垣は日陰でも育ちますか?

カクレミノは日陰に強い常緑樹です。ただ、暗さの程度で育ち方は変わることがあるので、場所の様子を購入先に伝えて相談すると安心です。

カクレミノの葉の形が変わってきたのはなぜですか?

カクレミノは、若い木の葉が3〜5つに裂け、成長すると裂けない葉になる性質があります。木が育ってきたしるしです。

生垣にカクレミノを植えると、早く目隠しになりますか?

成長はゆっくりめなので、密になるまでは時間がかかります。そのぶん、一度形を作ると保ちやすい木です。

カクレミノの生垣は、どんな形に刈ればいいですか?

ほかの生垣と同じく、上を少し狭く下を広くした台形にすると、下の葉まで日が当たりやすいと一般に説明されています。日陰の場所ほど、下の葉に光を届ける形を意識しておきましょう。

日陰の生垣の一部だけをカクレミノに替えてもいいですか?

生垣を全部同じ木でそろえる必要はありません。陰になる部分だけ日陰に強い木にする分け方もできます。区切りのよい所で切り替えると見た目がまとまりやすいです。

カクレミノは冬も葉が残りますか?

常緑樹なので、冬も葉が残ります。冬も緑の仕切りを保ちたい場所に向いています。

まとめ

この記事の要点
  • カクレミノの生垣は、日陰に強く光沢のある葉の常緑の生垣
  • 若い木の葉は3〜5つに裂け、育つと裂けない葉になる
  • 日陰の程度を見てから植えると失敗が減る
  • アオキ・サルココッカとは、高さと楽しみ方で選び分ける
  • 狭くて刈りにくい場所や高い所は、無理をせず業者に相談する
生垣ドットコム

生垣ドットコム 編集部

生垣(いけがき)の意味・役割から、目的別の木の選び方、トキワマンサク・マサキ・イヌマキなど樹種ごとの特徴、剪定の時期とやり方、植え方・費用・助成金の考え方までを、庭や道路沿いで迷わないように整理している情報サイトです。 公式サイト

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