アベリアの生垣|長く咲く花と丈夫さを生かす育て方

長く咲く花と丈夫さを生かすアベリアの生垣の育て方を解説する記事のアイキャッチ

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『花が長く咲く生垣にしたい。アベリアってどうなんだろう?』と気になっている方も多いですよね。

道路沿いの植え込みでよく見かける木なので、丈夫そうなイメージもあると思います。

結論から言うと、アベリアの生垣は、初夏から秋まで小さな花が長く咲き、刈り込みにも強い育てやすい低木です。早春にしっかり切って、夏〜秋は伸びた枝を軽く整えるのが手入れの基本です。

この記事を読むと、アベリアの特徴と品種の選び方、向く場所の見分け方、1年の手入れの流れが分かります。

目次

アベリアの生垣ってどんな木?

先に結論

アベリア(ハナゾノツクバネウツギ)は、スイカズラ科の半常緑の低木です。白〜淡いピンクの小花が長く咲き、丈夫で刈り込みにも強いので、生垣や道路沿いの植栽によく使われています。

生垣(いけがき)は、木を列に植えて刈り込みで仕立てた垣根のことです。生垣そのものの基本は生垣とは?読み方・塀との違いと役割で紹介しています。

アベリアは、半常緑の木です。暖かい地域では冬も葉が残りますが、寒い地域では冬に葉を落とすことがあります。

『常緑だと思って植えたのに、冬に葉が減った』と驚く方もいるかもしれません。半常緑という性質を、植える前に知っておくと安心です。

白い小花が咲いたアベリアの生垣を近くから写した写真

生垣にした時のよさと、気をつけたいこと

くらべる点アベリアの生垣でのよさ気をつけたいこと
花初夏〜秋(5〜10月が目安)と長く咲く花のあとが目立つ時期もある
丈夫さ丈夫で、道路沿いの植栽にも多い伸びた枝は毎年整える
刈り込み刈り込みに強い早春にしっかり切る時期を逃さない
冬暖かい地域では葉が残る寒い地域では冬に葉を落とすことがある
高さ低木なので、手の届く高さで管理しやすい背の高い目隠しには向きにくい

刈り込み(伸びた枝先を面にそろえて切ること)にも強いので、形を整えながら花も楽しめるのがアベリアのよさなんです。

「強く切っても花が咲きやすい」のが最大の強み

ここが、アベリアを生垣にするうえで大事なところです。

アベリアは、新しく伸びた枝に花がつく木です。だから、強く切っても、そのあと伸びた枝に花が咲きやすいんです。

花木の生垣は『切る時期を間違えて、花が咲かなかった』という失敗がつきものですよね。アベリアは、そうした失敗が比較的起きにくい木と言えます。

長く咲く花と、品種の選び方

先に結論

アベリアには、斑入りの葉、黄色い葉、ピンクの花などの品種があります。花を楽しむか、葉の色を楽しむかで選ぶと、自分の庭に合う品種が見つけやすくなります。

『アベリアにも品種がたくさんあって、どれがいいか分からない』という声はとても多いです。品種名から入ると迷いやすいので、まずは「何を楽しみたいか」で考えてみてください。

アベリアの品種を、花の色・斑入りの葉・黄色い葉の3つのタイプに分け、向く庭を示した図解
楽しみたいこと選ぶタイプ向く庭の例
白い花を長く楽しみたい白〜淡いピンクの花の基本タイプ和風・洋風どちらにもなじむ
花の色を楽しみたいピンクの花の品種道路から見える面を華やかにしたい
葉の明るさを楽しみたい斑入りの品種暗くなりがちな場所を明るく見せたい
葉の色で変化を出したい黄色い葉の品種ほかの緑の木と並べてアクセントにしたい

花を主役にするか、葉を主役にするか

花を主役にした生垣
  • 初夏〜秋に小花が長く咲く
  • 白〜淡いピンクで、やわらかい印象
  • 和風・洋風どちらの家にも合わせやすい
  • 季節ごとの変化を楽しめる
葉の色を主役にした生垣
  • 斑入りや黄色い葉で、花のない時期も明るい
  • 緑の木と並べるとアクセントになる
  • 外壁や門まわりの色との相性を見たい
  • 色が強いので、長い生垣では印象が強め

例えば、長い生垣なら基本タイプで全体をそろえ、門のまわりだけ葉色の品種にする、という使い方もあります。

花が咲く生垣をほかの木とも比べたい方は花が咲く生垣|季節ごとの花木とピンクの花の木で紹介しています。

品種を混ぜる時のこと

『いろいろな品種を交互に植えたら楽しそう』と考える方もいますよね。

ただ、葉の色が違う木を交互に植えると、刈り込んだ面がまだらに見えることもあります。色を変えるなら、区切りごとにまとめるほうがすっきり見えやすいです。

アベリアの生垣が向く場所・向かない場所

先に結論

アベリアの生垣は、日当たりのよい道路沿いや、腰より低めの仕切りに向きます。冬も葉を残したい寒い地域や、背の高い目隠しがほしい場所では、ほかの木も比べておきましょう。

植える場所が合っていると、アベリアの丈夫さがいちばん生きます。次の表に、植えたい場所を当てはめてみてください。

場所の条件向き不向き理由と考え方
日当たりのよい道路沿い向く丈夫で、道路沿いの植栽にも多い
花壇の縁取りやアプローチの脇向く低木で、手の届く高さで管理しやすい
低めの仕切りにしたい場所向く刈り込みで形を保ちやすい
冬も目隠しがほしい寒い地域確認が必要寒い地域では冬に葉を落とすことがある
背の高い目隠しにしたい場所向きにくい低木なので、高い仕切りはほかの木も比べたい
隣地との境界ぎりぎり条件しだい境界から少し離して植え、はみ出しを刈る

例えばこんな場面なら

表だけだとイメージしにくいですよね。いくつかの場面に当てはめてみます。

例えば「道路に面した10mほどの生垣がある2階建ての家の場合」なら、低めのアベリアの生垣は向いています。道路側から刈る場所があるかだけ、先に見ておきましょう。

例えば「アプローチの両脇を花で飾りたい場合」なら、アベリアの長く咲く花がよく生きます。人が通る場所なので、通路にはみ出した枝は夏〜秋に軽く切っておくと歩きやすいです。

例えば「寒い地域で、冬も境界の緑を残したい場合」なら、冬に葉を落とすことがある点を知ったうえで選びましょう。冬の見た目を重視するなら、常緑の木と組み合わせる考え方もあります。

プリペットと迷っている時は

アベリアとよく比べられるのが、プリペットです。どちらも刈り込みに強く、生垣によく使われます。

くらべる点アベリアプリペット
冬の葉半常緑(寒い地域では葉を落とすことがある)半常緑(寒いと葉を落とす)
花初夏〜秋に長く咲く初夏に白い小花
伸び方新しい枝に花がつく成長が早い
刈り込みの回数早春にしっかり、夏〜秋は軽く伸びが早く、年に複数回が目安

『花を長く楽しみたい』ならアベリア、『葉の色や品種で選びたい』ならプリペット、という考え方がしやすいです。プリペットはプリペットの生垣|品種ごとの特徴と仕立て方で紹介しています。

黄色い花の低木と比べると

初夏の花を楽しむ低木としては、キンシバイも候補になります。キンシバイは初夏(6〜7月が目安)に黄色いカップ形の花が咲く半常緑の低木です。

白〜淡いピンクのやわらかい花ならアベリア、黄色い花で明るくしたいならキンシバイ、と花の色で選ぶと迷いにくいです。キンシバイはキンシバイ・ヒペリカムの生垣|初夏の黄色い花で紹介しています。

アベリアの生垣が合う人
  • 花の咲く生垣を、長い期間楽しみたい
  • 手の届く高さで、自分で手入れを続けたい
  • 早春に一度しっかり切る時間をとれる
  • 冬に葉が少し減っても気にならない

1年の手入れカレンダー:剪定と花の時期

先に結論

アベリアの剪定は、早春(2〜3月が目安)にしっかり切り、夏〜秋は伸びた枝を軽く整える、の流れが基本です。新しい枝に花がつくので、早春の剪定で形を作っても花を楽しみやすいです。

『花が咲いている間は、切ったらもったいない?』と迷いますよね。夏〜秋は、はみ出した枝を軽く切る程度にしておけば大丈夫です。

月の目安は地域や年で前後します。木の様子を見ながら、次の表を目安にしてみてください。

アベリアの生垣の1年の手入れを、早春のしっかり剪定・初夏〜秋の花・夏〜秋の軽い剪定・冬の見回りの順に並べたカレンダーの図解
時期の目安木の様子やること
早春(2〜3月)芽が動く前年1回のしっかりした剪定で形を作る
春新しい枝が伸びる伸び方を見ておく
初夏〜秋(5〜10月)小花が長く咲くはみ出した枝だけ軽く切る
夏〜秋枝がよく伸びる道路や隣地へ出た枝を整える
冬寒い地域では葉が減ることも枯れ枝や混み合った枝を見ておく

早春の剪定の手順

早春の剪定の進め方
  1. 仕上げたい高さと幅を決め、目印のひもを張る
  2. 側面は、上を少し狭く・下を広くした台形に刈る
  3. 天端(いちばん上の面)を手の届く高さでそろえる
  4. 内側の枯れ枝や、混み合った枝を付け根から取る
  5. 刈った枝葉を片づけ、足元の風通しをよくする

上を狭く下を広くした台形にすると、下の葉まで日が当たりやすいと一般に説明されています。足元が枝ばかりになるのを防ぐためにも、この形を意識しておきましょう。

夏〜秋は「軽く」がコツ

夏〜秋は花の時期と重なります。この時期は、道路や隣地にはみ出した枝、飛び出して形をくずしている枝だけを切る程度にしておきましょう。

よくある失敗

早春の剪定をしないまま夏まで伸ばし、夏にまとめて強く刈ったら、花の多い時期に枝ばかりの見た目になってしまった、というのはよくある失敗です。しっかり切るのは早春、と覚えておきましょう。

剪定の時期や回数を生垣全体で知りたい方は生垣の剪定|時期・回数と刈り込みのやり方も参考にしてみてください。

道具と安全のこと

電動バリカン(ヘッジトリマー)を使う時は、取扱説明書に従い、手袋と保護めがねを使いましょう。

アベリアは低木なので、手の届く高さで作業しやすい木です。それでも、斜面や段差のある場所では足元に気をつけてくださいね。

よくある相談:目隠しになる?品種は?枝ばかりの時は?

先に結論

アベリアの生垣でよく出る悩みは、「目隠しにできるか」「どの品種がいいか」「途中が枝ばかりになった」の3つです。低木で半常緑という性質と、新しい枝に花がつく性質を知っておくと、答えが見えやすくなります。

ここでは、知恵袋で多く読まれている相談を、内容を要約して紹介します。

相談1:アベリアを目隠しの生垣にしたいが、分からないことがある

アベリアで目隠しの生垣を作りたいけれど、冬の様子やどのくらい隠れるのかが分からない、という相談です。

『アベリアで、外からの視線はちゃんと隠れる?』と気になりますよね。

結論から言うと、アベリアは低木なので、低めの仕切りや、目線より下を隠す使い方に向いています。寒い地域では冬に葉を落とすこともあるので、冬も目隠しを保ちたい場所では、常緑の木と比べておきましょう。

目隠しの希望アベリアでの考え方
道路から庭の足元を隠したい向いている
低めの仕切りで境界を示したい向いている
窓の高さの視線を隠したい背の高い常緑の木も比べる
寒い地域で冬も隠したい冬に葉を落とすことがあるので確認が必要

目隠しの生垣全体の考え方は目隠しの生垣|高さ・密度で選ぶ木とつくり方で紹介しています。

相談2:アベリアの生垣にするなら、どの品種がいい?

品種がたくさんあって、どれを生垣にすればいいか決められない、という相談です。

『全部よさそうで選べない…』と思いますよね。そう思うのは自然です。

品種名から選ぶより、「花を楽しみたいか」「葉の色を楽しみたいか」を先に決めると、候補がぐっと絞れます。決めたら、次のように購入先に伝えてみてください。

「生垣にしたいので、刈り込みで形を保ちやすいものを探しています」
「花を長く楽しみたいです。冬の葉の様子も教えてください」

相談3:引き継いだアベリアの生垣が、途中は枝ばかりで先にしか葉がない

前の住人から引き継いだ生垣が、途中は枝ばかりで、先の方にしか葉や花がつかない、という相談です。

『もう元には戻らないのかな』と不安になりますよね。アベリアは新しく伸びた枝に花がつき、強く切っても花が咲きやすい木です。

だから、早春にしっかり切り戻して、新しい枝を伸ばし直す考え方ができます。

一度に全部切るのが不安な時

一度に全体を強く切るのが不安なら、区切りごとに分けて、何年かかけて切り戻していく方法もあります。どこまで切るか迷う時は、木の様子を見てもらえる業者に相談すると安心です。

相談4:家の西側の生垣、プリペットかアベリアかで迷っている

家の西側に生垣を作るにあたって、業者からプリペットとアベリアをすすめられ、どちらにするか迷っている、という相談です。

『プロにすすめられた2つなら、どちらでもいいのかな』と思いますよね。どちらも刈り込みに強く、生垣によく使われる木です。

決め手になるのは、花を長く楽しみたいか、刈り込みの回数をどのくらいとれるか、です。プリペットは伸びが早く、年に複数回の刈り込みが目安になります。

こんな人なら向く方
花を長い期間楽しみたいアベリア
しっかり切るのは早春の1回にまとめたいアベリア
斑入りなど葉の色で選びたいどちらも品種がある
こまめな刈り込みも苦にならないプリペットも候補

相談5:届いたアベリアの苗が小さくて、生垣になるか心配

生垣にしたくて苗を買ったら、思っていたより小さくて心配になった、という相談です。

『こんなに小さくて、本当に生垣になるの?』と不安になりますよね。生垣は、植えてから密になるまで時間がかかるもの、と一般に言われています。

小さな苗から始める時は、根づくまでの水やりと支柱を丁寧にしておくことが大切です。最初の数年は、形を整えながら少しずつ育てていく、くらいの気持ちで見てあげてください。

小さな苗から育てる時のポイント
  • 植えた直後は、たっぷり水をやる
  • 根づくまで、土が乾いたら水やりを続ける
  • 竹などで列をつなぐように支柱を立てる
  • 早春の剪定で、枝先を切りそろえて形を作っていく

植える前のチェックと、手に負えない時の頼り先

先に結論

アベリアの生垣は、植える位置と最初の水やりで、その後の育ち方が変わります。長い生垣や、伸び放題になった生垣は、無理をせず剪定を相談するのも手です。

『隣の家にはみ出さないか心配』という方も多いはずです。境界から少し内側に植え、生垣の両側に刈るための場所を残しておくと、はみ出しを防ぎやすくなります。

植える前に確かめること
  • 一日のうち、日が当たる時間があるか
  • 境界から少し内側に植えられるか
  • 生垣の両側に、刈り込みのために立てる場所があるか
  • 寒い地域なら、冬に葉を落とすことを知っているか
  • 苗の間隔を、購入先や施工業者に確かめたか

苗の間隔は、樹種・苗の大きさ・仕上がりの高さで変わります。購入先や施工業者に確かめておきましょう。

植えたあとは、根づくまで水やりと支柱が欠かせません。竹などで列をつなぐように支柱をしておくと、風でぐらつきにくくなります。

植え付けの流れは生垣の植え方|苗の間隔・時期と植え付けの手順で紹介しています。

道路沿いに植えるなら

道路に張り出した枝は、歩く人や車の通行、見通しの妨げになります。所有者が手入れするよう、多くの自治体が呼びかけています。

アベリアは夏〜秋によく伸びるので、道路側の枝はこまめに切っておきましょう。道路沿いの生垣の注意点は道路沿いの生垣|枝の張り出しと見通しで気をつけることで紹介しています。

伸び放題になった時は

数年手入れをしていない生垣は、幅も高さも広がって、一人では刈りきれないこともあります。

業者に相談したほうがいいサイン
  • 生垣が長く、自分では刈りきれない
  • 道路や隣地に枝が大きくはみ出している
  • 一度にしっかり切り戻したい
  • 抜いて別の木に植え替えたい

生垣が高くなって手に負えない時や、長い生垣の刈り込みが大変な時は、剪定をまとめて相談できる窓口もあります。

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よくある質問

アベリアの生垣の剪定はいつが目安ですか?

早春(2〜3月が目安)にしっかり切り、夏〜秋は伸びた枝を軽く整えるのが基本です。新しく伸びた枝に花がつくので、早春に形を作っても花を楽しみやすいです。

アベリアは冬も葉が残りますか?

アベリアは半常緑の木です。暖かい地域では冬も葉が残りますが、寒い地域では冬に葉を落とすことがあります。

生垣にアベリアを植えると、花はいつ咲きますか?

白〜淡いピンクの小花が、初夏〜秋(5〜10月が目安)と長く咲きます。地域や年で前後します。

道路沿いの低い生垣にアベリアは向いていますか?

丈夫で、道路沿いの植栽にもよく使われる木です。夏〜秋によく伸びるので、道路側にはみ出した枝はこまめに切っておきましょう。

アベリアは強く切っても大丈夫ですか?

丈夫で刈り込みに強く、新しく伸びた枝に花がつくので、強く切っても花が咲きやすい木です。しっかり切るのは早春にしておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • アベリアの生垣は、初夏〜秋に小花が長く咲き、丈夫で刈り込みにも強い
  • 半常緑なので、寒い地域では冬に葉を落とすことがある
  • 品種は「花を楽しむか、葉の色を楽しむか」で選ぶ
  • 剪定は早春にしっかり、夏〜秋は軽く整える
  • 低木なので、低めの仕切りや道路沿いの植栽に向く
  • 伸び放題になった時は、無理をせず業者への相談も考える
生垣ドットコム

生垣ドットコム 編集部

生垣(いけがき)の意味・役割から、目的別の木の選び方、トキワマンサク・マサキ・イヌマキなど樹種ごとの特徴、剪定の時期とやり方、植え方・費用・助成金の考え方までを、庭や道路沿いで迷わないように整理している情報サイトです。 公式サイト

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