バラの生垣|つるバラ・モッコウバラで作る花の生垣

バラの生垣をつるバラやモッコウバラで作る方法と手入れを解説する記事のアイキャッチ

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『家のフェンスをバラで覆って、花の生垣にしてみたい』『モッコウバラの生垣って、実際どう育てるの?』と気になっている方も多いですよね。

バラの生垣は、刈り込んで四角く整える普通の生垣とは、つくり方が少し違います。

結論から言うと、バラ生垣は、つるバラやモッコウバラをフェンスやトレリスに誘引して、生垣のように仕立てるものです。日当たりと風通しのよい場所を選び、剪定の時期を守ると、毎年の花を楽しみやすくなります。

この記事を読むと、つるバラとモッコウバラの違い、向く場所、1年の手入れと、フェンスに誘引する手順が分かります。

目次

バラの生垣とは?フェンスに誘引して作る花の仕切り

先に結論

バラの生垣は、つるバラやシュラブ(半つる性)のバラを、フェンスやトレリス(格子状の支え)に誘引して作る花の仕切りです。誘引とは、伸びた枝を支えに沿わせて、ひもなどで留めていくことです。

生垣(いけがき)は、木を列に植えて仕立てた垣根のことです。生垣そのものの基本は生垣とは?読み方・塀との違いと役割で紹介しています。

普通の生垣は、刈り込み(伸びた枝先を面にそろえて切ること)で形を作ります。一方、バラの生垣は、フェンスを骨組みにして枝を広げていくのが基本なんです。

フェンスに誘引されたモッコウバラの、房になって咲く小さな花を近くから写した写真

普通の生垣とバラの生垣の違い

『刈り込みの生垣と、何が違うの?』と思う方もいるはずです。違いを表にしてみました。

くらべる点刈り込みの生垣バラの生垣
形の作り方枝先を面にそろえて刈る枝をフェンスやトレリスに誘引する
支え植えた木そのものフェンス・トレリスが要る
主な見どころ葉の緑と整った形花の時期の華やかさ
手入れの中心刈り込み剪定と誘引

花の生垣の中でのバラの位置づけ

花の咲く生垣には、ツツジやサザンカのように刈り込みで仕立てる木もあります。バラは、その中でも「フェンスを花で覆う」タイプの花の生垣です。

刈り込みで仕立てる花木と比べたい時は、花が咲く生垣|季節ごとの花木とピンクの花の木も見てみてください。

バラの生垣が合う人・合わない人

『自分の家に合うかどうか、ざっくり知りたい』という方は、次のチェックで考えてみてください。

バラの生垣と相性がよい人
  • 花の時期の華やかさを、家の前で楽しみたい
  • 日当たりと風通しのよいフェンスがある
  • 冬の剪定や誘引の作業を楽しめる
  • トゲのある枝を、手袋をして扱うことに抵抗がない

反対に、『一年中しっかり目隠ししたい』『手入れの手間をできるだけ減らしたい』という場合は、ほかの木も比べてみてください。目的別の選び方は生垣におすすめの木|目的別の選び方と樹種の早見表で紹介しています。

つるバラとモッコウバラ、どちらで作る?

広いフェンスならモッコウバラ、花の色や形を選ぶならつるバラ

モッコウバラは、トゲがほとんど無い常緑性のつるバラで、生育が旺盛なので広いフェンス向きです。つるバラは品種が多く、花の色や形を選ぶ楽しみがあります。

『生垣バラにするなら、どの種類がいい?』と迷いますよね。まずは、生垣でよく使われる2つのタイプを比べてみましょう。

つるバラとモッコウバラの違いを、トゲ・花・育ち方・剪定の時期で比べた図解
くらべる点つるバラ・シュラブのバラモッコウバラ
トゲあるほとんど無い
葉品種による常緑性
花品種によって色や形がさまざま春(4〜5月が目安)に黄色または白の小さな花が房になって咲く
育ち方品種による生育が旺盛で、広いフェンス向き
剪定の中心冬の剪定と誘引花後に伸びすぎた枝を整理

モッコウバラの生垣の持ち味

モッコウバラ生垣のいちばんの持ち味は、トゲがほとんど無いことです。道路沿いや、子どもが通る場所に植える時も、扱いやすいと感じる方が多いはずです。

春(4〜5月が目安)には、黄色または白の小さな花が房になって、フェンスを覆うように咲きます。時期は地域や年で前後します。

つるバラ・シュラブのバラの持ち味

つるバラやシュラブのバラは、品種によって花の色や形、伸び方がさまざまです。『この色の花を咲かせたい』というこだわりがある方には、選ぶ楽しみがあります。

品種ごとの伸び方や咲き方は違うので、フェンスの高さや長さを伝えて、購入先に合う品種を相談してみてください。

トゲのあるバラを扱う時は

つるバラの多くはトゲがあります。誘引や剪定の時は、厚手の手袋と長袖で作業しておきましょう。子どもやペットが触れやすい場所では、枝の向きにも気を配ると安心です。

ほかのつる植物と迷った時は

『バラ以外のつる植物とも迷っている』という方もいますよね。フェンスに絡めて生垣のように仕立てる植物は、ほかにもあります。

植物花の時期の目安特徴
モッコウバラ春(4〜5月)トゲがほとんど無い常緑性のつるバラ
ハゴロモジャスミン春(3〜5月)ピンクのつぼみから白い香りの花
テイカカズラ初夏(5〜6月)白い風車形の香りの花・日陰にも耐える
スイカズラ初夏(5〜7月)白から黄色に変わる香りの花

香りの花を楽しみたいなら、ジャスミンの仲間も候補になります。詳しくはジャスミンの生垣|ハゴロモジャスミン・スタージャスミンの違いで紹介しています。

バラの生垣が向く場所・向かない場所

「日当たりと風通しがよいフェンス」が第一条件

バラの生垣は、日当たりと風通しのよい場所が大切です。フェンスやトレリスなど、枝を誘引する支えがあることも前提になります。

『うちのフェンスでもバラの生垣にできる?』と迷う方は、次の表で見てみてください。あくまで一般的な性質からの目安です。

場所・条件向き・不向きの目安考え方
日当たりのよい南向きのフェンス向く日当たりと風通しが取りやすい
長く広いフェンスモッコウバラが向く生育が旺盛で、広く覆いやすい
低めの短いフェンス品種で工夫伸び方の穏やかな品種を購入先で相談
建物の影になる場所向きにくい日当たりが大切
風通しの悪い狭い通路向きにくい風通しが大切
人がよく通る場所トゲに注意モッコウバラはトゲがほとんど無い

目隠しとして使う時の考え方

『バラの生垣で、外からの視線も隠せる?』という方もいますよね。バラの生垣は、フェンスに枝を誘引する仕立てなので、枝の配り方でフェンスの見え方が変わります。

しっかり視線を遮りたい場所では、目隠しフェンスにバラを誘引する方法も考えられます。目隠しの考え方は目隠しの生垣|高さ・密度で選ぶ木とつくり方で紹介しています。

道路沿いに植える時に気をつけたいこと

道路に張り出した枝は、歩く人や車の通行、見通しの妨げになります。多くの自治体が、所有者に手入れを呼びかけています。

特にトゲのあるつるバラは、道路側に枝が飛び出さないよう、フェンスの内側に向けて誘引しておきましょう。道路沿いの注意点は道路沿いの生垣|枝の張り出しと見通しで気をつけることでまとめています。

洋風の庭やおしゃれな外構に合わせるなら

バラの生垣は、洋風の家や庭とよくなじみます。白いフェンスに黄色いモッコウバラ、木目のトレリスにつるバラ、といった組み合わせを思い浮かべる方も多いですよね。

例えば、玄関まわりだけバラを誘引したフェンスにして、ほかの区間は常緑の生垣にする、という組み合わせ方もあります。外構全体の考え方は洋風の生垣|洋風の庭に合う木と仕立て方やおしゃれな生垣のつくり方|樹種・形・組み合わせの考え方で紹介しています。

植える前に確かめておきたいこと
  • 植える場所に、日当たりと風通しがあるか
  • 枝を誘引できるフェンスやトレリスがあるか
  • フェンスの長さに合った種類を選んでいるか
  • 道路や隣地に枝が出ないよう、誘引の向きを考えたか
  • トゲの扱いについて、家族と話し合ったか

バラの生垣、1年の手入れカレンダー

つるバラは冬、モッコウバラは花後が手入れの山場

つるバラの剪定と誘引は冬が中心です。モッコウバラは、花が終わったあとに伸びすぎた枝を整理します。どちらも、花の時期と剪定の時期を分けて考えるのがコツです。時期は目安で、地域や年で前後します。

『いつ何をすればいいのか、まとめて知りたい』という方も多いですよね。タイプ別に1年の流れを表にしてみました。

時期の目安つるバラ・シュラブのバラモッコウバラ
春新しい枝の伸び具合を見る花が咲く(4〜5月が目安)
花のあと伸びた枝の様子を見る伸びすぎた枝を整理する
夏葉の見回り強く切らない(翌年の花が減る)
秋伸びた枝の向きを確かめる強く切らない
冬剪定と誘引の中心支えや結束の点検
バラの生垣の1年の手入れを、つるバラは冬に剪定と誘引、モッコウバラは4〜5月の花のあとに整理、夏以降は強く切らない、と季節ごとに示した年間カレンダーの図解

モッコウバラは「夏以降に強く切らない」

モッコウバラは、花後に伸びすぎた枝を整理するのが基本です。夏以降に強く切ると、翌年の花が減ってしまいます。

『秋に伸びすぎた枝が気になる』という時も、ここはぐっとこらえどころです。どうしても邪魔な枝だけを軽く外すか、フェンスに留め直す程度にしておきましょう。

よくある失敗

冬に「すっきりさせたい」と思って、モッコウバラを全体的に強く切り詰めてしまうことがあります。すると、翌春の花がぐっと少なくなることも。モッコウバラの手入れは、花が終わった直後にまとめて行いましょう。

つるバラは冬に剪定と誘引をまとめて

つるバラの剪定と誘引は、冬が中心です。葉が落ち着いた時期は、枝の流れが見えやすく、フェンスへの配り方を考えやすくなります。

葉の見回りは「風通し」とセットで

バラの生垣は、風通しが大切です。枝が混み合って、内側に風が通りにくくなっていないか、ときどき見ておきましょう。

見回りで見ること
  • 枝が内側で混み合っていないか
  • 葉の色や様子が急に変わっていないか
  • 結束がゆるんだり、食い込んだりしていないか
  • 道路側や隣地側に、枝が飛び出していないか

葉の様子でおかしいと感じた時は、葉や枝を持って購入先に相談すると確かです。

フェンスに誘引して花の生垣を作る手順

枝を横に寝かせて、フェンス全体に配る

バラの生垣づくりは、伸びた枝をフェンスやトレリスに沿わせて、ひもなどで留めていく作業が中心です。枝をなるべく横に寝かせるように配ると、フェンス全体を覆いやすくなります。

『誘引って、具体的にどうやるの?』という方も多いはずです。手順を順番に見ていきますね。

フェンスにバラを誘引する手順
  1. 厚手の手袋と長袖を身につける
  2. 古い結束をほどき、枝をいったんフェンスから外す
  3. 枯れた枝や、内向きに混み合った枝を整理する
  4. 残す枝を、フェンス全体に広がるように配置を考える
  5. 枝をなるべく横に寝かせて、ひもでフェンスに留める
  6. 道路側や隣地側に飛び出す枝がないか、最後に確かめる

植え付けと最初の1年

植え付けの時期は、常緑樹なら春や秋の気温が穏やかな時期、落葉樹なら葉が落ちている時期が向くと一般に説明されています。モッコウバラは常緑性なので、春や秋の穏やかな時期を目安にしてみてください。

つるバラの植え付けの時期は、品種や苗の状態によって変わります。購入先で確かめておきましょう。植えたあとは、根づくまで水やりを続けることが大切です。

結束は「ゆるめに・こまめに」

枝をフェンスに留める時は、ひもをきつく締めすぎないようにしておきましょう。枝が太くなった時に、食い込みにくくなります。

毎年の誘引の時に古い結束を見直しておくと、フェンスとの間にすき間ができにくくなります。

誘引と剪定で使う道具

『何をそろえればいい?』と迷う方もいますよね。バラの生垣の手入れで使う道具を表にしてみました。

道具使う場面気をつけること
厚手の手袋・長袖誘引・剪定のすべてトゲから手と腕を守る
剪定ばさみ枯れた枝や混み合った枝を切る刃の手入れをしておく
誘引用のひも枝をフェンスに留めるきつく締めすぎない

フェンスの高い所の作業は、脚立からの転落の危険があります。手の届く高さまでにして、それより上は無理をしないでおきましょう。

今ある生垣とバラを組み合わせる時は

『今ある生垣にバラを絡ませたい』という方もいますよね。生垣の木に誘引する場合は、バラが生垣の木の日当たりをさえぎらないか、両方の剪定の時期が重ならないかを考えておく必要があります。

生垣の木とバラ、それぞれの手入れの時期を書き出してから決めると、あとで困りにくいですよ。

フェンスやトレリスの設置から相談したい時は

バラの生垣づくりは、枝を誘引するフェンスやトレリスがあってこそです。『フェンスの設置から相談したい』『古いブロック塀をフェンスに替えて、バラを誘引したい』という時は、外構工事の見積もりをまとめて比べられる窓口もあります。

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工事の内容・費用は業者と敷地の状態によって異なります。生垣の植栽の対応可否は相談時に確認してください。

植栽そのものの対応ができるかどうかは、相談の時に伝えて確認しておくと安心です。塀やフェンスと生垣の比べ方は生垣と塀はどちらがいい?ブロック塀との比べ方で紹介しています。

よくある相談:バラの生垣で迷いやすいこと

相談が多いのは「モッコウバラの育て方」「生垣への誘引」「透けて見えないか」

バラの生垣について寄せられる相談の中から、よく見かけるものを選んで、考え方を紹介します。

相談1:モッコウバラで生垣を作りたい

『長いフェンスにモッコウバラを這わせて、生垣を作りたい』という相談です。

モッコウバラは生育が旺盛なので、広いフェンスを覆う生垣に向いています。最初は枝をフェンス全体に配るように誘引し、花が終わったら伸びすぎた枝を整理していきます。

苗の数や植える間隔は、フェンスの長さや苗の大きさで変わります。フェンスの長さを伝えて、購入先に相談してみてください。

相談2:今ある生垣に、つるバラを誘引できる?

『道路に面した常緑の生垣に、つるバラを誘引してみたい』という相談です。

できなくはありませんが、生垣の木とバラの両方の手入れを考える必要があります。バラが生垣の木の日当たりをさえぎらないか、剪定の時期がぶつからないかを、先に確かめておきましょう。

道路に面した生垣なら、トゲのある枝が道路側に出ないことも大切です。フェンスを別に立てて、そちらに誘引する方法も考えられます。

相談3:バラの生垣は透けて見える?

『バラの生垣にしたら、すき間から中が見えてしまう?』という相談です。

バラの生垣は、フェンスに枝を誘引する仕立てなので、枝の配り方や品種によって見え方が変わります。冬の葉の様子も品種によって違うので、購入先で確かめておきましょう。

しっかり目隠ししたい場所では、目隠しフェンスにバラを誘引する方法も検討してみてください。

相談4:低めのフェンスに合うバラを選びたい

『低めのフェンスに誘引して、バラの生垣のようにしたい。横によく伸びて、背が高くなりすぎない種類がいい』という相談です。

伸び方や咲き方は品種によって違います。フェンスの高さと長さ、花の色の好みを伝えて、購入先に合う品種を相談してみてください。

広いフェンスならモッコウバラ、花の色を選びたいならつるバラやシュラブのバラ、という考え方も参考になります。

相談5:今ある生垣をやめて、モッコウバラにしたい

『家を建てた時に植えた生垣を、モッコウバラの生垣に替えたい』という相談です。

まずは、今の生垣を抜くことと、モッコウバラを誘引するフェンスを用意することの2つを考える必要があります。生垣の撤去や抜根の考え方は生垣の撤去・植え替え|抜根の考え方と頼み方で紹介しています。

モッコウバラは生育が旺盛なので、フェンスの長さに余裕がある場所の方が向いています。植え替える前に、フェンスの長さと日当たりを確かめておきましょう。

よくある質問

バラの生垣の剪定はいつしますか?

つるバラの剪定と誘引は冬が中心です。モッコウバラは、花が終わったあとに伸びすぎた枝を整理します。

モッコウバラ生垣にトゲはありますか?

モッコウバラはトゲがほとんど無いつるバラです。道路沿いや人が通る場所でも、扱いやすいと感じる方が多いです。

モッコウバラの花はいつ咲きますか?

春(4〜5月が目安)に、黄色または白の小さな花が房になって咲きます。時期は地域や年で前後します。

バラの生垣は日陰でも作れますか?

バラの生垣は、日当たりと風通しが大切です。日陰が多い場所なら、日陰にも耐えるテイカカズラなど、ほかのつる植物も比べてみてください。

モッコウバラを秋に切ってもいいですか?

夏以降に強く切ると、翌年の花が減ってしまいます。秋は、邪魔な枝を軽く外したり、フェンスに留め直したりする程度にしておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • バラの生垣は、つるバラやシュラブのバラをフェンスやトレリスに誘引して作る
  • 日当たりと風通しのよい場所と、枝を留める支えが大切
  • モッコウバラはトゲがほとんど無い常緑性で、広いフェンス向き
  • つるバラは冬に剪定と誘引、モッコウバラは花後に整理して夏以降は強く切らない
  • 誘引は枝を横に寝かせてフェンス全体に配り、トゲに備えて手袋で作業する
生垣ドットコム

生垣ドットコム 編集部

生垣(いけがき)の意味・役割から、目的別の木の選び方、トキワマンサク・マサキ・イヌマキなど樹種ごとの特徴、剪定の時期とやり方、植え方・費用・助成金の考え方までを、庭や道路沿いで迷わないように整理している情報サイトです。 公式サイト

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